2020/05/07 16:41

魚の養殖についていろいろと語っていきます。

お付き合いください。

養殖業者の基本情報

まず、養殖業者は基本的に休みはありません

(強いて言うなら、「今日海に出たら死ぬ」って判断した日は休みます。)

当然ですね。生き物を相手にしている仕事ですから。

私たち福丸水産が養殖してる魚は合計およそ2万匹。土日祝日、強風、大雨関係なし。魚たちは腹をすかしています。

休むわけにはいきません。

稚魚から育て始めて、売り物になるまでにかかる期間は、家の場合だと1年半~2年間です。

他に「こんなことやってるんだ」っていう堅苦しい情報はこちらのサイトにまとめてあります。見てみてください(^^)

(結構「へぇ~」ってことが書いてありますよ。「魚だって予防接種するんだよ」とかそんな情報です。)

福丸水産の「雲仙ブリ」って何?

上記のことなんかは家に限ったことではありません。日本全国の養殖業者は似たようなことをやっています。

ここからは福丸水産がやってること。

家が育てている「雲仙ブリ」はエサに「びわ茶」を配合しています。

*びわ茶...びわの葉とその他もろもろを合わせた作ったお茶

それをやることで、ブリの脂が落ちて、さっぱりしたブリになります。

脂っこいのが苦手...って方にはおすすめのブリとなっています。

エサにびわ茶を使い始めたのは、今から6~7年前。他の養殖ブリとの差別化を図るためでした。

「エサにかかるお金が増えすぎた...」、「びわ茶を配合しすぎて、脂が落ちすぎて味が悪くなった...」と苦難の連続でした。

そこで、長崎大学の水産学部等と共同で、ほどよく脂を落とすために最適な量はどこなのかと試行錯誤を繰り返し....

ようやく誕生したのが雲仙ブリです!

画像1

(雲仙市HPより引用)

養殖業者としての願い

前述の通り、雨が降ろうと、風が吹こうと魚への世話はかかせません

エサを魚に与える時間は、早朝の夜明けの時間です。

魚がエサを食べる時間が、夜明けか夕暮れの時間なんです(釣り人は朝方釣りに行くでしょ)

テレビで明日の夜明けの時間をチェックして、夜明けの1時間前には起きて沖に出てエサをやる。そんな毎日です。

船に乗っていない時でも魚のことは常に頭の片隅にあります。

心配事も多いです。最近は温暖化の影響で、赤潮の発生も増えました。

*赤潮...プランクトンの異常発生。海中の酸素が減り、魚が死に至る。地球温暖化が原因の一つとされる。

休みは無いし、朝は早いし、魚の体調のことも気にかけないといけないし、環境問題もあるしと大変なことがいっぱいです。

そんな大変な仕事なのに、なぜ2年もかけて毎日毎日世話ができるのか、なぜ大学と共同してまでびわ茶の研究をしたのか、

それは、

「1人でも多くのお客さんに、美味しいブリを食べてほしい」

その一心です。

そんな私らにとって、買ってくれた皆さんの「おいしかった」の一言は最高の喜びです。本当にありがとうございます。

私どもが一生懸命育てたブリ。ぜひ購入してみてください(^^)